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心臓血管外科

心臓センター 心臓血管外科


心臓血管外科の概要

成人心臓血管外科手術一般。緊急手術への対応も充実させていきたいと思います。心臓血管外科手術はたくさんありますが、なるべく体に負担が少ない手術を取り入れ、患者さんに最もよい手術を科学的に選んでいます。

≪診療対象となる疾患≫

  • 大動脈瘤
  • 狭心症・心筋梗塞
  • 心臓弁膜症
  • 四肢の動脈疾患 鼠径部の動脈形成・人口血管置換・静脈形成
  • 透析シャントの再手術・再建
  • 大きな下肢静脈瘤(特に症状が重いもの)

低侵襲手術のご紹介:腹部大動脈瘤に対するステント治療

腹部大動脈瘤とは?

図1のように、お腹の真ん中にある大動脈が腫れてコブのようになる病気です。例えば、風船に空気を吹き込むとだんだん大きくなります。もっと空気を入れていくと突然破裂します。空気は血液、大動脈瘤は風船です。だんだん大きくなり5cmを超える大きさになると破裂する可能性が高くなります。症状がないまま放っておくと、ある日突然破裂して激しい痛みに襲われ命が危うくなることもあります。その場合お腹を大きく切る緊急手術となり、体に大きな負担がかかります。
したがって無症状の動脈瘤を早期に発見し、破裂する前に手術を行うことが重要となります。

人工血管置換術(図2)

お腹の真ん中を大きく切ってコブを取り、強い糸を編んで作った人工血管に取り換えます。お体に負担がかかりますが、一度成功すれば、まず一生大丈夫です。50年以上前から始められた手術で、確実な手術です。退院まで2週間から1カ月程かかります。体力のある65歳未満の若い方におすすめしています。

腹部大動脈ステント挿入術(図3)

お腹は切らず右と左の股の付け根を横に3cmくらい切ります。コブは取らず、コブに大動脈の血液が流れ込まないようにします。太ももの付け根の動脈から折りたたんだ人工血管をコブまで入れていきます。折りたたみ傘と同じ原理です。その後、人工血管を広げてコブの上下にくっつけます。これで大動脈の血液はコブに入らなくなります。コブの中にあった血液はセメントのように固まり、コブはもう大きくなりませんので破裂の心配は無くなります。
このステント治療は歴史の浅い手術ですが、人工血管置換術と違って、キズが小さく体に負担はかかりません。翌日朝から食事ができ、普通に歩くこともできます。80歳を超えてから大動脈瘤が見つかる方も多いですが、ご高齢の患者さんにもよい手術方法です。手術後1週間ほどで退院できます。
人工血管置換術か、大動脈ステントか?当院では患者さんのご希望も参考にして、最適な手術方法を選んでいます。

医師紹介

心臓血管外科部長 嶌田 泰之

専門分野 心臓血管外科一般
認定資格 米国心臓協会フェロー(FAHA)心臓血管外科部門
日本心臓血管外科学会専門医
日本循環器学会専門医
腹部大動脈ステント実施医
胸部大動脈ステント実施医
ひと言 高齢化が進む中、できるだけ体に負担が少ない手術を行います。医学も科学です。科学の進歩で、今までできなかった手術ができるようになりました。医学の進歩に遅れず、体にやさしい手術で、できるだけ早い回復と退院をめざします。お産を別にして病院に来たい患者さんはいないといつも考えています。

心臓血管外科部長 圓本 剛司

専門分野 心臓疾患、大動脈・末梢動脈疾患、静脈疾患に対する手術治療
認定資格 日本外科学会 外科専門医・指導医、心臓血管外科専門医、循環器専門医、脈管専門医、下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医、日本下肢救済・足病学会認定師、フットケア指導士
得意な治療 狭心症・心筋梗塞や弁膜症などの心臓疾患、大動脈(胸部・腹部)や末梢動脈(上肢・下肢・内臓)などの動脈疾患、下肢静脈瘤などに対する手術治療を専門とし、中でも弁膜症に対する弁形成術を得意としております。
ひと言 2016年4月より心臓血管外科の常勤医として入職しました。患者さん個々の身体状況や疾患状態を考慮した最適で安全な医療を提供していきます。これまでの臨床経験と手術経験を活かし、ご本人はもちろん、ご家族にも満足して頂ける医療を24時間365日提供できるよう、心臓センターの一員として精一杯頑張っていきたいと考えております。

診療実績

2015年度 心臓センター

外来診療日数 243日
外来患者総数 7,554人
初診算定患者数 325人
新患数 67人
紹介患者数 227人

2015年度 心臓血管外科

新入院数(内、他科からの転入) 48人(14人)
在院数 744人
平均在院日数 15.5日

2015年度 心臓血管外科 治療実績

透析シャント関連手術 12件
腹部大動脈瘤手術(ステントグラフト内挿・コイル塞栓) 11件
動脈表在化 11件
末梢動脈瘤手術 9件
透析用血管内カテーテル留置・抜去術 8件
血管切開・切除・閉塞術 3件
末梢血管バイパス術 2件
人工血管置換術 1件
その他 9件